骨折対策について2016.12.07
将来の寝たきりにもつながりかねない、高齢者の骨折。骨折を起こすリスクを高めてしまうのが、骨がスカスカになってしまう「骨粗しょう症」です。
骨粗しょう症患者は日本に1300万人いると言われており、特に女性に多く、60代の女性の2人に1人、70代以上の女性の7割が骨粗しょう症と言われています。
ささいな転倒でも骨が折れてしまったり、ときには、日々の生活の中でいつの間にか背骨がつぶれてしまう「圧迫骨折」を起こしたりすることがあります。背骨が圧迫骨折をすると、骨折を起こしていないそのほかの背骨にも負担がかかりやすくなり、次々と「骨折の連鎖」を起こすことがあり、姿勢が変わって転倒しやすくなる、など悪循環に陥る可能性があるので注意が必要ですね。
高齢者が転倒しやすくなる原因は、「下半身の筋力低下」だけでなく、「足の裏の感覚機能」が低下していることも考えられます。足の裏の感覚機能がにぶると、体の重心がどこにかかっているかわかりづらくなり、不安定になるのです。その機能を上げるためのトレーニング方法をご紹介します。
トレーニング①「足の裏の感覚を研ぎ澄ます」
① 「つるつる」や「でこぼこ」、「ざらざら」したものなど、家にあるもので感触が様々なものを、トレーニングを行う本人には知らせずに用意
② トレーニングを受ける人は、椅子に腰掛けた状態で、目をつぶり、足の裏で触ったものがどんなものかをイメージして「ざらざら」「でこぼこ」など答えます。
→週に2回~3回行います。
時間のある時にさまざまな物の感覚を確かめる程度でも効果が見込めます。
トレーニング②「クロストレーニング」
① 座布団を用意して、その上に立ちます。
② 膝を曲げずに体を傾けられるところまで傾けます。
【注意!】
バランスを崩しても体を支えられるように必ず壁のほうへ傾けるようにして下さい。
または、パートナーに支えてもらうよう2人組で行うなどして、注意して行いましょう。
③ 傾けたら 3秒~5秒姿勢を維持
→これを前後左右、各方向へ5回~10回行います 週に2~3回の目安で行うと効果的です。
トレーニング③「足の指の筋トレ」
① 裸足になり椅子に座ります。
② 床にタオルを置いて、片足の足の指で持ち上げます。
→左右各5~10回 無理のない範囲で行います。